一晩熟成させ、朝4時からの工程である。
細くするほどに少しのことで麺線は痛みやすく、充分な熟成が必要なのと人間も朝4時から夜の6時7時までの休み無い仕事で疲れるので、ちょうどうまい具合になっているのです。
もちろん、加水量、加塩量、グルテンの質、量(小麦粉の品質)、その日の温度、湿度に影響され、毎日同じように作業するには長年の経験が必要なのである。
この工程では相当に麺線に撚りを掛けながら、2本の管に8の字状に綾掛けする工程である。
麺線を引っ張り回して掛けるとグルテン構造が痛むので、ほとんど引き回さないで掛けるようにこれまでの作業を工夫しておくことが肝要である。
ほそめ工程(自動巻工程)からかけば工程までの熟成時間は
1日工程の時は1時間〜1時間20分(夏季)
2日工程の時は翌日朝4時まで(冬季)
かけば工程
麺線に撚りを掛けながら細め、八の字状に綾掛けする。綾掛けした素麺をあらかじめ加湿してある寝櫃に入れ約2時間の熟成を取る。
この工程での注意点
- 引き回さないで掛ける。(強く撚りを掛け、細く引き延ばすためできるだけグルテン構造を壊さないようにして、なおかつ強固なものにするために)
- 麺線が重なり合わないように掛ける。(形状が平たくなるため。できるだけ丸棒状に掛けるのが後々の工程で均一な乾燥や形状、性状のゆがみを無くし、ひいては食味食感に影響する。また切れやすくもなる。)
- 管掛けされた麺線は強く撚りを掛けて細く引き延ばされており、その緩和のためには長い熟成時間が必要である。
オデ工程 イタギ工程 ほそめ工程 掛け機工程 小引き工程 門干し工程
塩見製麺所 熟成と厄 加水量と塩 褐変現象と防止策