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夫婦の間に未成年の子供がいる場合、親権の問題が発生します。逆に言えば、子供がいない、又は子供が成人せいているような場合は問題になりません。
財産分与や慰謝料に関しては取り決めをしていなくても離婚することは出来ますが、親権だけは、はっきりさせなければ離婚は出来ません。
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親権とは?
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一言で親権といっても、どのような権利か?と言われるとすぐに答えを言える人は滅多にいません。親権は以下のような内容になっています。
1.子供の監護、教育をする権利
2.子供の居所を決定する権利
3.子供を懲戒する権利
4.子供の財産管理をする権利
5.子供が契約行為をするときの同意、代理の権利
親権で争いがある場合、上記1〜3までを『身上監護権』、4と5を『財産管理権』として二つにわけ、双方一つずつの権利を持つことで解決を図ることがあります。 |
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身上監護権
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身上監護権は上記1〜3にあるように、子供の身の回りを行うための権利です。
通常、身上監護権を取得したものが子供を引き取り、一緒に生活します。
子供が小さいような場合は、子供の生活環境、肉親等の協力の有無、健康状態等を総合的に検討する必要があります。 |
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財産管理権
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財産管理権は上記4〜5にあるように、子供の財産管理や同意、代理を行う権利です。
通常、未成年の子供が契約行為等の法律行為を行う場合、親の同意が必要になります。また、子供が裁判等を起こすときには親権者が法定代理人となり、裁判を起こすようになります。
よって、日常の生活自体は子供と別に行われます。 |
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親権を決定する上での注意
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親権は未成年の子供がいる家庭において、離婚時に必ず決めなくてはいけない問題です。よって、ついつい自分の都合のみで問題を考えがちになることも多くあります。
ですが、親権者を決めるということは、子供にとっても大きな問題なのです。子供からすると、今まで一緒に暮らしていた両親が大人の都合で離ればなれになり、いざ頼ろうと思っても頼れない、甘えようと思っても甘えられない、そんな状況になるのです。
ご自身の気持ちも大切ですが、それと同じくらいに『子供にとって今後どういう環境で育っていくのが良いのか』『その環境を自分はどの程度提供することが出来るのか』、自分の状況、親族等の協力等を踏まえて、一度じっくり考えてください。
また、離婚は子供にとってもショックな出来事です。「まだ小さいから大丈夫」「もう高校生だから心配ない」と思い、安心しきるのは間違いです。
どんなに小さな子供でも、逆にしっかりしているように見えている子供でも、両親の離婚に何も感じない、全く平気だ、ということはまずないと思います。
少なくとも子供を引き取るのであれば、今まで以上に子供の言動に気をつけてあげてください。そして『子供は大人が思っている以上に繊細で敏感である』ということを忘れずにいてください。 |
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