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自分で事業を始める場合、個人事業で始めるか、会社として始めるか、大きく分けてこの二つがあると思います。
しかし、この二つの違い、具体的にどう違うかご存じですか?
まずは、個人事業と会社ではどう違ってくるのか、ご紹介します。
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事業開始までの手続き・期間
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個人企業
手続き:税務署、都道府県税務署への届出のみ
期 間:1日あれば可
会社設立
手続き:定款や議事録の作成、公証役場や法務局での手続きが必要
期 間:約3週間程度 |
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責任
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ここで言う「責任」とは、事業のために借り入れたお金等をどこまで個人が負担するのか、ということです。
個人事業 … 無限責任
→ 事業のために借り入れを行う際は、個人名義で行います。これらの負債は事業を止めた場合、自分の財産からでも支払わなければいけません。
会社(有限会社、株式会社) … 有限責任
→ 事業のために借り入れを行う際は、法人名義で行います。これらの負債は事業を止めた場合、会社にある財産の範囲内で支払えばよく、個人の財産まで責任が追及されることはありません。
※ただし法人名義で借り入れを行っている場合でも、個人で連帯保証人になっていると、連帯保証人としてその債務を個人の財産から支払う必要があります。 |
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資金調達(融資)
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個人と会社、どちらが融資を受けやすいか、と言う問題は、間違いなく会社の方が融資を受けやすいです。
具体的になぜ?と聞かれると私もはっきりした理由は分かりませんが以下のことが一因としてある、と思っています。
a.資本金制度(確認会社を除く)により、客観的に見てある程度の資力が約束されている
b.元手(資本金)があるので、個人事業に比べて大きな事業展開が期待できる |
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税金
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個人事業にかかる税金
→ 所得税、事業税、住民税
会社にかかる税金
→ 法人税、法人事業税、法人住民税(以上、法人の売上に対して)所得税、住民税(以上、役員報酬に対して)
一見すると会社にかかる税金の方が多いように見えるのですが、会社の役員報酬にかかる税金には「給与所得控除」という控除があり、これが大きな控除額になります(最低65万円以上)。
よって、ある程度の売上(法人税で考えれば売上800万超)があれば、個人事業より会社の方が支払う税金が少なくなります。 |
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許認可
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個人事業
個人名義で許認可を受けます。その個人が廃業したり死亡した場合、跡を継いで事業を行おうとする人がいても、許認可は個人に対して与えられているので、再度、跡を継いだ人が取り直さなくてはいけません。
会社
会社名義で許認可を受けます。代表取締や役員に変更があった場合、届出等が必要になることはありますが、許認可そのものが無効になるわけではなく、引き続き有効な許認可として事業を行うことができます。
また、許認可の要件の一つとして、「法人格を有すること」としているものもあります(介護保険の事業者指定など)。
さらに、当初は個人名義で許認可を取り個人事業を行っているような場合、会社にして同じ事業をしようとすると、個人と会社は別人格として、再度、取り直さなければいけないこともあります。当然、時間もお金も多くかかります。 |
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