〜キャッチセールス〜
キャッチセールスとは、その名の通りお客を捕まえて商品を売りつける悪徳商法です。主に繁華街などでよく行われています。町を歩いていたら、声をかけられて連れていかれたのはビルの一室。そこで高額な宝石や化粧品などを買わされたというような場合です。
<商品としてよく使われるもの>
宝石、エステ、化粧品、パソコン、絵画 等
<狙われやすい人>
学生、OL、会社員(主に20代、30代)
<業者の手口>
〜休日の駅前にて〜
業者:すいません、アンケートに答えていただきたいんですけど、よろしいですか?
(何かしら)ええ、いいですけど。
業者:今どんなお化粧使っています?
〜しばらくアンケートをした後〜
業者:せっかくですので、こちらのイベントも寄っていってください。
(時間もあるし、面白そうだから)じゃあ、おじゃまします。
業者:こちらの宝石、今年の新作なの。今年の夏にはブレイクするわよ。100万円の物なんだけど、お安くするからこの機会に是非手にして。それに約子さんなら絶対に似合うわ。
(きれいだけど、値段が高すぎる)いえ、お金も無いのでやめておきます。そろそろ帰りたいので、これで失礼します。
業者:ちょっとだけ待って。それなら、クレジットを組みましょう。月々1万円で60回払いでボーナス月に5万円で…
〜1時間後〜
(もう帰りたい。月1万なら払えるか。契約して早く帰ろう。)それじゃあ、これを1つください。
(ポイント)
・いきなり「アンケートに答えてください」、「新商品の○○ご存知ですか」、「モニター募集しているのですが」などと声をかけてくる
・アンケートや雑談をしながら場が和んだところで、近くのビルやお店に誘い込む
・室内の雰囲気は和やかな感じが多い。気がついたらお金の話になっていて、10万、20万単位の金額で話が進む。物によっては100万単位の場合もあり。
・月々の返済額は1万から2万と小額を提示して、契約させようとする
・長時間にわたって説得される
<解約方法>
@クーリングオフ(特定商取引法9条)
キャッチセールスの場合、クーリングオフは書面交付の日から8日です。8日を過ぎている場合でも、書面をもらっていない、書面に不備があるような場合は、いつまででもクーリングオフができます。
Aクーリングオフの期間(8日)が過ぎている場合
・消費者契約法4条1項1号の「不実の告知」を根拠として解約(取り消し)
エステなどで美容効果や品質の説明に嘘があったような場合
・消費者契約法4条2項の「不利益事実の不告知」を根拠としての解約(取り消し)
化粧品などで、来月から新商品が出ることを業者は知りながら、契約者に対してなにも言わなかったような場合
・消費者契約法4条3項2号の「監禁」を根拠としての解約(取り消し)
途中で帰りたいと言ったにも関わらず、帰らせてくれなかった場合(直接言わなくても間接的な表現「今から酔うがある」「要らない」と言ったり、身振りなどでも可)
・民法90条の「公序良俗違反」を根拠としての解約(無効)
商品は二束三文の価値しかないのに、代金が不当に高額な場合
・民法96条の「詐欺・強迫」を根拠としての解約(取り消し)
室内で「要らない」と言ったら「契約しなければどうなるのか分かっているのか?」などと脅されたような場合
・特定商取引法41条による中途解約
商品が、エステ、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの場合は、中途解約ができます。詳しくはコチラ
<ポイント>
・商品を購入する際にクレジット契約をしてませんか?キャッチセールスの場合はクレジット契約をしている場合が多く見られます。もし契約をしているのであれば、クレジット会社に対して支払停止の抗弁権を主張することを忘れないで下さい!クレジット契約についてはコチラ
○消費者契約法は、追認(うそや勘違いが分かったとき又は監禁や不退去から逃れた日)のときから6ヶ月、契約をしてから5年で消滅時効となり、解約できなくなります。
○民法は、追認から5年、契約をしてから20年で消滅時効になります。しかし民法は、詐欺や錯誤があったことを消費者が立証しなければいけないため、解約までの時間がかかり、内容によっては民法の適用が難しい場合もあります。 |
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