職人の素麺記 03,8月
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8月29日
手延べ素麺の日本農林規格の制定案の一部改正案について
および品質表示基準の一部改正案について


別ページに抜粋という形ですが手延べ素麺に関してのみ改正案を取り上げました。
リンクしてますので上記をクリックすれば見られます。

まずおおまかに捉えていきます
「手延べ」表示に必要な手作業は
(1)JASマークを付ける場合(日本農林規格適合品)
   小引き工程および門干し工程を手作業で行わないといけない
(2)JASマークを付けずに従来通り「手延べ素麺」の名称で製造販売する場合
   小引き工程或いは門干し工程を手作業で行わないといけない。
「熟成」について
詳細は別ページを見ていただきたい
各工程にあって熟成が次の期間以上行われていることとあり、一部産地の製造法を踏襲したものでしかない
「表示」について
手延べ干し麺(手延べ素麺)以外の乾麺類にあっては「手延べ」その他これに類する用語を表示してはならない。
その他に手延べであることの基準があります。

詳細に検討して書きたいので別ページに書きます。
こちら「ただの空文やぞ」をクリックしてください。
8月27日
文書が手に入りました
中四国農政局に電話いたしまして文書をFAXしていただきました。
02年2月の案と比べどのように変わったのか(様々な変遷を経て)
詳細に検討して(全10枚になるので全文を記載はできない)意見を出したいと思う
できれば別ページに抜粋という形で出します
(但し公文書をこういう形で出してはいけないというお叱りがあれば削除いたします)

思うに農林水産省からパブリックオピニオンの募集があったときには少なくとも素麺組合は組合員に文書の配布をすべきだろう
半田素麺が組合だけの問題ではない、町としても大事な問題であるとして町を挙げて反対運動を起こしたことから見ても、S協同組合の対応は理解しがたい
(この点について非常に差し障りがあるのと組合の批判をするのが目的ではないので書けません)

感情論をぶつつもりはないが、JAS規格、表示法がこのまま通るだろうが、消費者、小売店、問屋の手延素麺への対応が変化するのは間違いない
手延素麺の差別化は避けられない(例:JAS規格品、表示法合格品、非適合品さらにランク分けもあるだろう)
私も今後どういう対応をするのか考える必要がある
後日必ず詳細について書きます
8月26日
昨日手延べ素麺類のJAS規格最終案(らしい)を見せてもらった
見ただけで文書が手元にないので詳細にはわからないが
手で小引きを引く、又は手作業で廉乾し作業をする(表示法に関して)
手で小引きを引き、且つ手作業で廉乾し作業をする(JAS規格)
曖昧にしか覚えていないので確かなことがわかれば書きます
今秋に決定して移行期間を設けて実施される模様だが
素麺業界にとっては機械化への歯止めとなるのか、
はたまた長期衰退傾向の拍車がかかるのか
いずれにしても安易な機械化による利益追従主義は手延べ素麺として認められなくなるだろう
各手延べ素麺類生産業者は小売店(百貨店等)や消費者を欺いた販売形態だけは取らないで頂きたい
嘘は自らの首を、ひいては業界そのものの衰退につながるからだ
詳細を出さずに概論だけを述べてもわからないだろうと思う
農林水産省ではインターネットでも02年度の規格案しか出しておらずその後の議案の変遷など一切出てきていないし、最終案もない
よって外部に出ている「こういう案でまとめたいが、どうでしょうか」という、これでまず決定だろうという摺り合わせができたものを見たわけだがこの文書を何とか手に入れてからまた必ず書きます

皆さんの中でお持ちでしたらご一報お待ちしています
8月23日
昨日無料掲示板の良いものがないかと探していて
発見しました。
1,無料
2,広告がない
3,非常にセンスが良い(オッシャレーという感じ)
というわけでTeacupの掲示板をフリーにしてこちらにリンクしました
皆さんのぞきに来たついでに是非一言書き込んでいってください 
8月20日PartU
うっかりした
ダシを書いたら薬味も書かなあかん
ネギはたっぷり入れる(大さじ1杯は入れること)
多い方が良し
生姜 絶対生姜!!
しかも生姜入ってますと言うくらい入れること
ダシがすっきりしゃきっとする
甘ったるいダシに、その上にわさびなんか入れて食うのは気持ち悪い

ネギと生姜だけで良し
鰹の削り節や天かすなどいらん
ダシが濁る
変な味付けたらあかん

小豆島を、讃岐を食したいあなた
ダシはいりこダシ
薬味はネギと生姜ですぞ!
これを外せば神髄に迫れないぞ!
8月20日
茹で方について書いたので
今日はダシの取り方
私ン家は瀬戸内は小豆島
もう絶対に”いりこダシ”
こだわって書くよ

いりこについて
銀色にぴかぴか光っているものがおすすめ
決して買ってはいけないものは
1,金色に見えるもの
2,もう腹が茶色くなっているもの
そして冷凍庫で保存(3ヶ月くらいはもつ)

小豆島では(どこも一緒か?)捕ってきたカタクチイワシを大きな鉄鍋に入れ海水で煮ます。
それを天日干しにしたものなんだが
内臓なんか取っていないので変質(酸化)が早い
だから上記のことに気を付けてということだよ

生臭い、苦い、渋いと言って嫌いな人はこの後を読んでやってみてください
気にならない、これが良いという人は問題ないんだが
気になる人は
頭と腹をむしり取るとグッと少なくなる
さらに
身を割いておくと早くダシが出て、いやな味がでる前にダシが取れるわけだ
もう一つわかす前に30分ほど水につけておく(水出し)

以上でいりこの講釈は終わり
エ! ダシの取り方は?
書きますがな。分量でんな
物の本によると(ン?)
水1リットルに対し20g程度となっとるがこれは人の好みなんで薄味が好きな人は後で付け汁を作るときに水を足して、醤油、みりん諸々足して一煮立ちなんだが
まあ直ぐに「適量」になります
「水出し30分」から取るのがコツである
それと当たり前だがアクは取りなさいよ

小豆島手延べ素麺と讃岐うどんはどうしたっていりこダシやないとうまないで
8月15日
8月7日の続き
農林省も製造工程について、これが手延べ麺の製造方法というものはない
生産者も先人の技法を受け継ぎ時と共に、機械化と共に、さらに原料の小麦粉の変化と共に少しずつ変化している
それは確かに進化でもあるし、ロボット化(流れ作業)による機械に会わせた粗悪品の大量生産につながってしまった
農林省も生産者(全乾麺加入団体)も手延べのブランドの線引きで食い違ったわけだ
基本(手作業での生産《全工程ではなく手延べというには必要と思われる工程》と熟成)を押さえようとした農林省
大工場生産(製造工程は手延べの工程)を手延べから除こうとした全乾麺
デ、我が尻に火がついた全乾麺は「その工程を手作業でやってるのはほとんどいません。」「こちらの工程も」「あちらの工程も」と
結局は今までと同じと言っていい内容になったと聞く
手延べはどこに行くのか
利益を上げるために魂を打った結果だろう
反省せずに無理矢理同じ道を進もうとするのか

ここで一言
製造方法(工程)の違い、熟成時間の違い、原料小麦粉の違いは手延べ麺の多様化としてその食味食感を楽しむことができると思う
反面利益追求のため機械化(誤解しないで頂きたいが、決して機械悪とは言ってない。機械の方が手でするよりもよっぽど良い、効果がある工程は多い)をし、機械に会わせた粗悪品の大量生産を、小規模も大規模も同じように(と言っていい!)続けている。
どこで線引きができる?
五十歩百歩だというのはここなんだよ

手延べのあり方を(自戒を込めて)考え直す時期に来ている

これからは作業工程のはじめから一つ一つ分析と考察を、多くの研究者の論文を参考にしながら(自らの反省を込めて)書いていきたいと思う

もちろん折々の生産風景やレシピ(ほとんど知らん)、郷土の事象等々カキコするで
ダシの取り方なんかは結構あっておもしろそうやな
8月12日
小難しいことの続きがある
けんど 続けて書くのはやめとこう
今日は素麺の茹で方について話そうか
なに 知ってる あたりまえ

でもな当たり前の事書くわけないじゃん
もうたっぷりの湯を沸かす  しってる!
素麺をほぐしながら、パラパラと入れる  知ってる!!
茹で時間を30秒単位で茹で上げたものを食べていただきたい
30秒,1分,1分30秒…で通常は3分位までなんだが

私が官能試験をするのは茹で時間3分の素麺です  どや知らんかったやろ
私が教えていただいた先生(香川県食品試験場の嘱託の先生)は,ナナ何と5分茹でているという
これだけの時間茹でろというのではない
自分の一番うまいと感じる茹で時間を探してんか

麺の太さ、硬さ、加水量、塩の量
素麺の製造工程
そしてあんたの体調や
それで微妙に、いやはっきり麺の食感が変わる。

私の素麺はちょと細い(わからんやろけど34,35番線)(ワイヤーの番線を思て)


官能試験ちゅうのはな
茹でた素麺を食してやな
1,固さ
2,滑らかさ
3,粘り、
4,弾力
5,麺線の滑らかさ
6,麺線の色
大まかにこういう項目を検査する

こういう検査を通して反省もし考察もし明日の素麺作りの糧ともなる
アア、エエ事書いた

1番は買うて食べてくれた人がおいしいわというてくれる一言に尽きるで
ほめてくれたらなんぼでものぼるで
いやなんや話が変わったけんど
茹で時間で食感が変わるっちゅうことや
15年8月7日
まず最初に書くことは、農林省の手延べ素麺における「特定JAS規格」の改正について
ああ,こむつかしゅうてわからんわと言わんとつきおうて
これまでは手延べ素麺の規格といえば「丸棒状のもので直径1,3mm未満のもの」だったんです。
ついでに言えば、手延べ冷麦が1,7mm未満のもの、手延べうどんが2,3mm未満のものです
あら簡単こんなんでええの?
これを利用して全産地のみならず、企業が大量生産体制に入り、機械化が進められ現在の「手延べ風機械麺」が蔓延ってしまったんだ。
手延べ素麺というのは手作業でするから手延べというんだ
それは素麺の熟成にあわせ、決して無理をせず、職人の長年の経験からくる勘と科学的な勉強の上に、作業をして仕上げたもの
いいものを作るための条件と作業工程が大事なのであって,製品の形だけ規格にあっていればよいというものではない
前提条件として多加水であること。
冬季には52,53%で私は作っているが、これを見ている生産者諸兄は50%以下ではないかな
次に多塩であること
一番寒い時期、水の冷たい時期でも5,5%を切ることはない。大抵は6%(冬季)くらいである。
春秋の暑い時期でも7%強までである。
あまり塩を入れると製品が硬くなって(但し食味、食感は別だが)品がない
塩が多いからといって取りすぎたらと心配することはない
あなたが2把(100g)食べるとして茹でると塩が95%が溶け出るわけで塩分量は0,3gだから心配することはない
そして作業工程なんだが、1つ1つが大事
それぞれの行程をきちっとやっていないといいものはできないし、生き物と言っていいものだからその日その日でその時々で品質が微妙に違う
熟成をしっかり取って、素麺に合わせて手で延ばすからいいものができる

で、全乾麺(全国乾麺連合会というらしい)が企業の機械大量生産品を手延べではないと農林省に直訴したわけだ
こういうのを昔の人は五十歩百歩というた。
農林省も有名大産地の製造方法、行程を盛り込み手作業による生産を手延べとする案を出してきたわけで,これには全乾麺も「ほぼ100%と言っていいほどに機械化が進んでいるので」困った
我が首も絞まった
細かいことはまたにしよう
本末転倒というが、いいものを作るために努力せずに儲けることだけに血道を上げた報いだろう
農林省も何の研究論文もなく、試験研究もろくになされていないものをただ大手産地を模倣するだけで、そこ以外の産地には頓着せずに国の規格として制定しようとするのはいかがなものか。

ああ難しいこと書いてしもうた
もう誰も読んでくれへんかもしれん
9月の中旬まで製造せえへんので作ってるとこは書けんので、
まあぶらぶら思うまま日記ちゅうやつやね

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