死後の世界

 12      御詠歌とお経
昔の巡礼は各霊場を回るときに御詠歌を唱えながら歩いたということである。御詠歌は一般の人に分かり易く日常の言葉で表現される。お経は般若心経にしてもその意味は一般の人には分かりにくい。意味は分からないが何となくありがたい感じがするという印象であろうか。御詠歌の特徴は芸術的要素があり自分の感情移入が出来るということだろう。お経は感情を入れず雨だれのように抑揚を押さえて唱えるのでそこが大きな違いだろう。
 
私の妻は長年御詠歌に勤しみ近所で中陰の供養があると出向いて行きあちらに旅立った人の供養をしているが供養を終えて家に帰るとその亡くなった人がついて来ていることがよくある。知っている人の場合明らかにその人の気配がする。耳を澄ましてみると、ありがとうございましたとわざわざお礼を言いに来ているのである。御詠歌は心を込めて唱えれば直接そのエネルギーが向こうの世界に伝わりあちらの人は感動してくれているようだ。愛の波動が伝わり相手からもそれに応える波動が返って来るようである。
 
この間亡くなった義父の病床で妻はよく御詠歌を聴かせたが「御詠歌を聴くとこの場の空気が変わるのがわかる、ありがとう」と言っていたものだ。死後のメッセージでも「娘の御詠歌は私の魂を揺さぶる、また聴きたい」と言う。お経については「皆に拝まれると自分が仏様になったみたいな感じがしてありがたい」と言っている。お経は仏様にこの人の事をお願いしますと頼んでいるような感じがあるが御詠歌は直接本人の感情に訴えると言えばいいだろうか。確かにお経を唱えた後はあちらの人は静寂になり反応がなくなるが御詠歌の場合は感情の波動を返してくるようだ。御詠歌にしてもお経にしても要は如何に心がこもっているかという事に尽きるだろう。
 
 
 
更新日時:
2008/04/08
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Last updated: 2012/3/26