琵琶湖の北部は昔から観音信仰の盛んなところで秘仏が多く存在し観音の里と呼ばれています。千年以上の歴史を持つ仏像ばかりでこの地域の人々の努力により保存されています。この写真の観音様は木の本の石道寺にある十一面観音で実に素朴で唇にほのかに残る紅の色が印象的でその姿は慈愛にあふれておりほのぼのとした気持ちにさせられます。普段はお堂は閉められていますが行って拝観料を払えば開けてくれます。そしてこの観音様の由来を説明するCDを流してくれるのです。無住の寺なので村の人が当番制で番をしています。平安後期の作といわれています。気品の中に少女のようなあどけなさを残す観音様です。
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