私たちは通常自分の意識は自分一人のものであって自在にコントロール出来ると思っているでしょう。しかし何の理由も無く今日は気分が落ち込むとか、無性にある一つの事が心に引っかかることがあります。それが大した問題ではないのに心に纏わりついてくることがあります。自分の心なのに思うようにならないということは誰にでもあるのではないかと思います。

 

人の意識というものは今この現世を生きている自分一人のものではなくもっと奥深くて一枚岩ではないもののような気がします。それは今までに何度となく繰り返した過去の生の記憶が集合したものでしょう。生まれ付いての性格、どうにも変えられない性分というものは一体どこからくるのか。小さな子でもそれぞれに生まれつきの性格があり親とはまた違うものがあります。性格以外にも本能的に水を怖がる、高いところが怖い、ある特定の昆虫が嫌い、そういうものはその他にも色々あるでしょう。

 

ヘミシンクを聞いていると突然今までに見たことのない顔がよく現われます。自分では全く憶えがない人ばかりです。自分の過去世の姿なのかもしれませんが今のところはっきりしません。また夢で３０年以上も会った事のない人が現われてくるということもあります。昔に特別その人物と親しくしていたわけでもなく日頃全く意識する事はないような人が夢に出たりすることがあるのです。何故その人物が夢に出てくるのかわかりません。私のよくみる夢では海を見ていたら突然海面が盛り上がってきて大波が押し寄せてくるというものです。昔津波に襲われた記憶があるのかもしれません。

 

去年見た夢ですが山から下の町を見下ろしていると沖から大津波が襲ってきてあっという間にその地域は飲み込まれてしまいました。その時あるお寺のお地蔵さんがプカプカと波に浮かんでいたのです。その地域もお寺も実在するのですが今のところ何も起きていません。私の場合時々予知夢を見るので正夢でなければと思っています。近いところではライブドアの事件、知り合いの奥さんが亡くなるなどその事件が起きる数日前に見ることが多いので１年以上前の夢の場合はそれが実際に起こる可能性は低いと思います。

 

夢一つ取って見ても人の意識の深淵さがわかると思います。人間のことは１０年付き合ってやっとわかるとか結婚して長年一緒に暮らしてようやく相手のことがわかるといいます。人間の心というものは単純なものではなく幾重にも重なり合った複雑なものではないかと思います。夢やひらめきなどで本来の意識の姿を垣間見るわけですが人は本当は色んなことをすでに知っているのです。知らないと思うのは自分の意識の親元と遮断されてこの世の中を生きていく形になっているからです。あえて目隠しされたようになっているのはそうする必要があるからですが瞑想やヘミシンクによって自分の親元につながることが出来、本来の自分を知ることが出来るというわけです。