真理を求めて

 
 
1    始めに
私たちは今未曾有の環境変化のなかにあるようです。地球的規模の気候変動、スケールを増す自然災害、また民族間の対立激化、政治や経済の混乱、過去に例を見ない凶悪な事件の頻発など過去何十年、何百年のあいだにしか起きないことが極めて短期間に集中的に起こっているように感じます。一体この先どうなるのでしょうか。この不安感は誰もが抱いていることでしょう。科学の世界では色々な説が出回っていますが確定的なものはありません。また宗教界においても今の人心荒廃に対する的を射た答えは見当たりません。一体何がどう狂ってしまったのかテレビや新聞の記事を見るに付け不安感が増すばかりです。
 
そんな折、私は数年前から自分の人生の目的、人がこの世で生きる意味などを自分独自の方法で追求してきました。私は真言宗の信徒ではありますが僧侶でも神職でも学者でもありません。ごく普通の還暦間近の男性ですが子供達も自立し収入は減少したものの精神的に余裕が出てきたので仏教関係のことを学び始めたのです。きっかけは瀬戸内寂聴さんの法話集を聞いたことでした。それから四国遍路、西国巡礼などをこなす内に今までに見えなかったものが見えるようになりました。今流行の精神世界の事も研究しこれもその範疇に入るかもしれませんがヘミシンクといってある種の音響効果によって異次元の世界を探求できるというプログラム(自宅学習)も試みてみました。私の場合仏教を学びはじめた頃から不思議と絶好の環境に恵まれました。年齢、仕事環境、家庭環境、自然環境など全ての事が程よくバランスされそれはこの事を進めるために用意されていたかのようでした。何かに導かれてここまで来たというしか表現のしようがありません。
 
その結果今までの人生においては見る事が出来なかったものが見えてきて自分の人生の意味がわかり正しく自信をもって生きられるようになりました。私が今の時点で辿り着いたものは宇宙の摂理でした。そして因果律をもととして宇宙の全ての事は起こるべくして起きている、人の心の動きさえもがその中にあります。因果律すなわち因果の法則はお釈迦様が発見した事になっていますが日本では因果の法則と言えば何かそこはかとなく暗いイメージで捉えられているようですがそうではありません。宇宙はある目的をもって営みを続けているようです。その目的とは何か、それは愛と調和と進化を実現することであり因果律というルールを土台として全てのものが動いているようです。岩石や植物、動物など存在するもの全てです。何者もその法則から外れることは出来ません。そうであればそれに逆らうことなくその法則に素直に沿っていけばいいということになります。しかし日々の生活で次々に現われてくる目の前の出来事や洪水のような情報に振り回されてそんな事を考えてみる余裕などないというのが現実でしょう。
 
宇宙の法則はきわめてシンプルなものですが人は物事を難しく考えてしまうようです。わざわざ必要のない理屈をつけてそれに囚われるから余計真実が見えなくなります。私は殆どの人が回り道をしているのではないかと思います。宗教においても特殊な修行をした者にしか真髄が分からないとしたら一般の者がそこまで達するのは極めて困難ということになります。特別な修行をしなければ人は真理を知る事ができないのでしょうか。そんなことはありません。真理は単純明快、誰でもその中にいるのに気が付かないだけです。自由にものが言える一般人であるからこそ気付く事言える事をこれから表現していきたいと思います。2年前に弘法大師より受けた啓示があります。「真理はそれを捜し求めて見つけるものではない、いつも君達と共にある」
 
 
更新日時:
2007/10/13

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Last updated: 2011/9/2