遍路の話

1    西国巡礼と四国遍路の比較

          写真は四国60番横峰寺の星ノ森、雲の向こうは石鎚山
 
西国は四国のようには札所がつながっていません。四国は実にうまく札所が配置されていますが西国は近畿6県と岐阜県に札所が散らばり通しで回るというのは難しくなっています。四国のように歩いてまわるというのは到底無理で何回かに分けて2,3年くらいかけて巡礼するという形になります。また西国は歴史があります。四国はルートを周遊するという感じですが西国のお寺はどこも立派で歴史があり重要文化財なども多くあり寺自体に価値があります。入山料を取るところも多く、駐車場の料金も高めです。
 
四国は大寺というのは少なく素朴な小さめの寺が多いです。本来歩いて回るために作られた一つのコースという感じがします。それぞれの寺はコース上のポイントになっています。寺で祈るのも当然意味がありますがそれよりも遍路道を歩きながら自然に触れたり人と出会ったり、自分との対話をして本来の自分を発見する事に重きがあるような気がします。四国は歩くのが一番ですがそれは誰にでもできるものではありません。全行程1400km 健脚の男性でも最短40日はかかります。費用も歩き遍路が一番かかりますが野宿は別として遍路宿を利用しても40回分の宿泊費はかなりの額になります。また四国は遍路衣装に身を固め真剣に祈る人が多いですが西国は観光気分で来る人も多く衣装は普段着が多いです。
 
四国は若者も多く、定年退職した中高年もよく見かけます。中には“お四国病”にかかり何回も回っている人も結構います。遍路を終え都会に帰ると無性に四国が恋しくなり再び舞い戻ってくるという具合です。ストレスの多い現代社会で窒息しそうになったら、生きる意味が分からなくなったら一度四国遍路をしてみるべきでしょう。何らかの答えを見出す事が出来るはずです。四国、西国どちらがいいという事ではなくそれは行く人次第ということになるでしょう。尚、四国の歩き遍路に関してはリンク集に情報豊富なサイトを掲載しています。
 
更新日時:
2008/01/29

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Last updated: 2008/2/26