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どうして針、はり、ハリではなくて 鍼 なの?


鍼 という漢字は日常生活ではあまり見かけません。ひらがなや、カタカナ、漢字の針は、見かけますのでほとんどの方が読めるのに、なんでわざわざ見かけない 鍼 という難しい漢字を使うんだろうと思いのことでしょう。

「誰にでも読めることが、誰でもわかることが親切なんじゃないの」と。「簡単な漢字のほうがいいじゃない」と。 よくわかります。

でもあえて 鍼 という漢字を使うのには自分なりのこだわりがありました。鍼灸の専門学校へ入学してすぐ、教えていただきました。

「あなたたち、はり、ハリ、針、と簡単に書くことができるほうが好きでしょうけれど、でもね、鍼 という漢字には、難しく、面倒だけどちゃんと意味があるんですよ」と。

「鍼 という漢字には、金属の入れ物に入った大切なものという意味があるんです」と。

「一般の方々はどんなに表現しようとも、2年半という期間かけて勉強し、これからずーっと付き合ってゆかねばならないあなた方には、鍼 という文字を使ってくれることを望みます」

「こんなちっぽけな軽い鍼だけど、古くからいろんな経験を積み重ね、そして今日に至る長い歴史をくぐり抜けてきた、大変重みのあるものなんですから」

この言葉を耳にしてからは、事あるごとに 鍼 の文字を使わせてもらっています。

読むことができればいい、わかればいいではなく、重みのある 鍼 の文字なのです。


こんなところなでよくお見えになりました
  



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