未知との遭遇 前編


『みのりが丘』の裏手には山があります。
ある日、私はその山の中へ探検に行きました。 子供によくある、
全く目的の無い探検というヤツです。

山の中は けもの道のような道が数本走っているだけで、昼間でも
薄暗く、私の『目的の無い探求心』を満たすには十分でした。
私は道を外れ、どんどん進んで行きました。
れっつ あどべんちゃあ!!

やがて私の行く手を遮るモノが現れました。 有刺鉄線。
何故、こんな田舎の山奥に有刺鉄線が? 私の記憶の中では
有刺鉄線の先には悪の秘密基地がある事になっています。
燃え上がる正義の魂!!
コレを越えねば!!
秘密基地には必ず子供が侵入出来るマヌケな個所があるハズ
です。 私は有刺鉄線にそって進みました。
ありました。 一ヵ所だけ鉄線の切れている個所がありました。
その先が私に入ってこいと語り掛けています。
その先に進むと、おかしな事に気付きました。 両足がやけに
重いのです。 地面が多少ぬかるんでいたとしてもこれ程 足が
重くなるなんて事があるのでしょうか?
まるで何かが足にしがみついているかのような重みが私を
不安にさせます。

これ以上進むな! という何かの警告なのだろうか・・・?

ためらいながらも私は進みました。 何故なら、この先には悪の
秘密基地が待っているからです。 正義に燃える魂は、せんこう
花火よりも熱いのです。 簡単には消せません。
両足は進めば進む程、重くなっていきます。
やがて目の前に大きな木が立ち塞がりました。 その木を迂回した
私の目の前に現れたモノは・・・

  つづく


怒涛の風雲急を告げる後編は ココ だ!!



もういいです!