食欲を満たした私達は夜の都心向けて走りだした。 前回もそうだったのだが、何もない道を走っていても私にはとても楽しい。 テレビ等でしか見た事のない地名が記してある道路標識を見ているだけでもかなり楽しい。 田舎者でよかった。 32倍は楽しめる(当社比)。 『どこか行きたいところある?』 Rサマが私に聞く。 困る。 トヨエツが止まってくれないくらい困る。 現状で満足している私には特に行きたいところがない。 とりあえず、東京タワーを遠くに見ながら国会議事堂と皇居に行った。 テレビと同じだった。 あたりまえだけど。 そして、とっても凄いところに連れていってもらった。 そこは、 将門の首塚!! 本で読んだ通りです。 周囲をビルに囲まれた異様な空間。 ビル街にポツンとあります。 関東を守護すると言われているだけあって、信仰厚く奉られているようだ。 何故かというと、先客がいらしたのである。 お年を召した女性がロウソクを灯して、こっちが恥ずかしくなってしまうくらいに拝んでいらっしゃいました。 石碑に何度も頭を下げ、敷地から去る時にも礼をして帰っていきました。 徒歩&普段着であったので、どこか近くにお住まいなのであろう。 この周囲のオフィスはこちらに背を向けて座らないんだと誰かが教えてくれた。 私もそんな話を聞いた事がある。 ここにイタズラしたが為にとんでもない目にあったという話も沢山聞いたことがある。 当の将門公は既にここにはいないんだと誰かが教えてくれた。 そして、カメラを用意してきた方は撮影を始めた。 私はカメラを用意してこなかった事を後悔した。 その事だけが心残りだったが、私達を乗せた車は静かなオフィス街を後にした。 外の風景が変わった。 そこは大きな墓場。 R氏に促されて道の反対側に目をやる。 そこも広い墓場。 でっかい墓場の間を道路が走っている。 そう、ここは |
青山墓地!! |
深夜のタクシー、女性客を乗せると 『青山墓地まで・・・』 の
青山墓地である。 普通の街中に突然現れた感じである。 ここに入るのか? 車は止まらない。 何やら皆さんで相談している。 私は期待と不安を貯金しておいた。 青山墓地と呼ばれる墓場はいくつかあって、小さいところが怖いのだそうだ。 何でも、ogiサマの知人がそこで接近してくる気配に追われた事があるそうだ。 目的地に到着した。 明かりを手に私達はその場所へと入っていった。 私の手には先ほど購入した使い捨てカメラが握られている。 |