マリンライナーは無事に岡山へ到着した。 だが、私は無事ではなかった。
右の膝を負傷してしまったのである。
ちょっと そそう をしてしまい、右膝をとっても硬いところに打ちつけてしまったのだ。 あ〜痛かった・・・ では済まないこの痛み!! 立っているだけでも辛いほどの痛み!! 私は足の自由を奪われてしまったのだ。
『あんなものはただの飾りです。
 お偉方にはそれがわからないんです!!』

かつてジオンの技術者はそう言いました。 だが、私にはバーニアなど装備されていない。 それに何といってもパーフェクトジオングには強い憧れがある。 私らの年代ならば多くの方がジオングにドムの足をくっつけたハズである。
とりあえず一服しよう・・・ 私はあからさまに足を引きずりながら喫煙コーナーに向かった。 いつもの数倍は遠く感じる。
ここ数年の禁煙ブームはなんやねん!!
そもそも駅ではタバコ売っとるやないか!!
しかもライターだって売っとるやないか!!
何で禁煙にするねん!!!

そんな事を考えながら喫煙コーナーにたどり着いた。 かなりの注目を浴びていたのだが、優しい言葉をかけてくれる人はひとりもいなかった。
私もまた孤独・・・
北斗の拳のトキのようなセリフをつぶやきながらタバコに火を付ける。
う・うまい!! 母をたずねて三千里は歩いたような達成感がタバコのうまみを増してくれる。 とにかく痛みが治まるまで休息する事にした。

・・・時間ばかりが過ぎてしまう。 痛みは全く消えない。 もうこれ以上は・・・ 仕方がない、行こう。 そう決心して私は歩きだした。 周囲の注目を浴びながら。 新幹線ホームへと通じるエスカレーターに乗る。 とても助かる。 ホームに上がった私は痛む足を引きずりながら駅員さんに近づいた。 私は田舎者である。 新幹線なんて10回も乗っていない。 何が何処の駅に停まるか判らない。
駅員さんは笑顔で私の質問に答えてくれた。 駅員さんに礼を述べ、私は自由席へと乗り込んだ。
空いている。 帰省ラッシュの過ぎた30日の午後、しかも昇りである。 むしろ指定席の方が混んでいるぐらいだ。
痛みは落ち着かないが、気分は落ち着いてきた。 私は新倉イワ王サマ(以下イワ王サマ)に遅れる旨のメールを送った。
怪我を心配してくれる返事が返ってきた。 とても嬉しい。 今ごろみんなはどんな話をしているのだろう。 早く会いたい。

新幹線はゆっくりと動きだした。