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熊本市の鍼灸専門治療室。こころ鍼療室です。

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〒861-2106 熊本市東区東野2丁目1-8

大事なこと目に見えない感じない力

大事なこと(全てに意味が有る)



   草引き

朝から強烈な日差し。本日予想される気温36度。

鍼療室裏のベランダ。コンクリートのわずかな隙間に草が元気よく伸び始めていた。エアコンの室外機からの水分で、水不足など「そんなの関係ない」とでも言うように。

草の種ができる前にと思い、草を引き抜きコンクリートの上に置いていた。20分くらい経ったであろうか、見てみると先ほどまでの元気のいい緑の色艶は無くなり、あんなに ピーン と張った葉っぱが、しわしわによれている。

強い日差しは、そのものにとっては無くてはならない、光の栄養分である。根っこからの水分や、栄養素を使い、その光のエネルギーを取り込み、自分を成長させる原動力としている。

でもひとたび、根っこが日にさらされてしまえば、たちどころに命は途絶えてしまう。うまく調和が取れていれば、あんなに強い日差しであっても、自分を成長させてくれる存在であったものが、一瞬の環境の変化が自分を滅ぼすものへ変わってしまう。

人間社会にも同じことが見て取れる。
多くの、さまざまなストレス社会の中で、家族や友人たちの支えてくれる愛があればこそ、強くたくましく成長できてゆけるのである。

ごくまれに、自分の中だけで処理、対応ができる人もいようが、ほとんどは、互いに支え合い、成長しあっている。

最近の社会は、強烈な日差しみたいなストレス社会となり、その強烈な部分に見合う力強い人を育んでいることもあろうが、支えてくれる愛の力が弱く、ストレスに耐え切れなくて、仕方なく立ち止まってしまっている人が増えているようである。

ストレスを受けてるほうも、与えているほうも、早く気づくことである。どちらに、もすぐそこに、気づき、変える、変われる、変えられるチャンスが来ていることを。

速いスピードで走る続けているときには見えないことが、立ち止まることで周りの様子が、よーく見えてくるものである。

速い・遅い、強い・弱い、複雑・簡単、 いろんな相対することは、どちらがいい、どちらが悪いはない。どっちも良いのである。

どのあたりに位置するかは人それぞれで、それで社会は成りたっている。最近耳にする言葉に、「勝ち組・負け組み」がある。何の苦労もなく、すいすいと行けた人は勝ち組と、もてはやされるようであるが、はたしてそうかな。

苦労して、それでもまだまだ大変だという暮らしは負け組みで、笑いの対象となることがあるが、はたしてそうかな。

見かけと中身は違う。苦労をした経験は、どこかできっと役に立つ。苦労をしない人は、解決した経験がないから、困難に出合ったそのときから、苦労をした人の後を追いかけて来ることになる。

薄っぺらな、巷の、見かけの勝ち負けにまどわされないことである。始めが楽で、後が大変。始めが苦労で、後にやすらぎ。始めから終わりまでそこそこ。いろんなパターンがある。(どれが良くて、どれが悪いはない。結果はどれも良いにつながっている。??でしょうが、そのうちわかります)

人それぞれで、出合うこと、学ぶこと、気づくこと、行うこと、全てが違うのである。人の一生は、ひとつの物差しではかれるものではない。それぞれの差しで、それぞれの価値観で測ればよいのである。

みんな自分が自分がと、自分本位でいるから、よからぬことが起きる社会となるのである。

コンクリートの隙間、そこのわずかな土、流れくるエアコンの水、太陽の光、そのどれもがそこの草のためだけにと、目的を持ってその場所にあったわけではない。

でもどれもがその草には必要なものであり、自分が成長するのを手助けしてくれた存在である。

人の社会もなんら変わらない。何の関係もないような人が、実は自分を支えてくれる重要な役目をしている。

自分がかかわりあう何気ない出来事も、周りに影響を与えているのである。何一つ無用なものなどない。必要ない人などない。全てが必要だからそこに存在している。

そこに草がなければ、この文を書くこともなかったろうに。そのとき、草を引かなければ、この文を書くこともなかったろうに。そのとき、よれた草の葉を見なければ、この文を書くこともなかったろうに。

何気なくかかわりあっている出来事だが、全ては、なくてはならない出来事なのである。そのときの草は、まさか思っていないであろう。自分のことがこんな文になり、このページ上で、自分のことを読まれるなんて。


全てのものが支えあっている。
そこに働いている力は、目には見えなくても常に存在している。
 途絶えることなく、途切れることなく
   永遠の過去から、永遠の未来まで。

些細な出来事にも、意味がある。 この文を読んでいることにも・・・。

何のために・・・・。    こたえを ・ ・ ・ 。

  


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