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縮図 9月23日午前中に、天草郡苓北町の海岸に行ってきました。空は晴れ渡り、そよ風で穏やかな海でした。 3〜4年前に見た、岩に刻まれた くぼみ を確認したくなって、行ってみました。以前に行った場所とは違う所から海岸に降りられないかと思い、地元の方に尋ねるとすぐに教えてもらうことができました。
お目当ての岩に刻まれたくぼみは、誰かが動かせるものでもなく、同じ場所にそのまま存在していました。ご覧のように岩の片面に規則的に並んでいるものです。何なのかもわからず、???、でも久しぶりに見ることができて ほっ としました。 その足元には、まあるい角の取れた石がびっしりと敷き詰められていました。色も形も大きさも、刻まれた表面の模様も、手触りも重さもみんな違うのです。みんなそれぞれ違うのですが、みんな同じように角が取れ まあるく なっていました。 人間社会を見るようでした。そのひとつひとつは、別々の場所から長い長い時間をかけて、ここへたどり着いたのでしょう。 その一個として存在し始めたときには角張っていたものが、自分の意思ではなく、自然の雨、風、波にもまれ、ここまでたどり着く間に磨き上げてもらったのです。 人も、物心ついてから、いろんなものに反発し、とんがった状態でいたものが、あちこちでいろんな大変な出来事に出合うにつれて、だんだんと穏やかになるものです。 その石の模様は、人が経験したいろんな出来事を刻み込んだ、「人のこころ模様、人生模様」を表しているみたいです。 どれひとつ同じ模様はなく大きさや形が違うのは、全く同じ人生を送る人はなく、刻み込まれる心の傷も同じでは無くとも、でも、似たような体験はしている人がいるのと、よく似ています。 人は生きてきた間に、人ぞれぞれの心にいろんなものを刻み込んで生きているものです。そしてぶつかり合っています。 石も、ものすごい力で石どうしがぶつかり合ったことでしょう。そして傷ついたことでしょう。 でもその傷つけあったことが、最後にまあるくなることにつながっていたとは、後になってみてわかるものです。気づくものです。 どの石ころも、その石ころだけではまあるくなる事はできないのです。その周りに存在する力により磨いてもらってこそ、角が取れ、光り輝くことができたのです。 荒波をよけている石ころは、角張ったままです。さほどぶつかり合うことの無い場所の石ころは、ゴツゴツと角張っています。 その中に突然姿を現すまあるい石はひときわ目を引きました。ただまあるいだけなのに。(改めてこの丸い石を見てみると、先日に見た、皆既月食のまあるい赤い月を思い出してしまいました) 今度行った時にはもう無くなっているかも知れません。が、時間がある時に、また会いに行ってみようと思います。まあるく、角の取れた見事な石に。
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