本 の 申 し 込 み
トモニ療育センター本の紹介
(1)講演・講義資料
@2018年版「発達障害の子どものための 心を育て 生きる力をつける 個別課題学習」
2012年7月、岡山算数指導講座のために 講演・講義資料集として、「自閉症スペクトラム児のための心を育てる 育児と教育」を製本いたしました。
その後、6年が経過しました。その間、自閉症の子どもたちとご家族の幸せな人生を願い、子どもたちのわかりづらさに向き合って、教材の工夫や指導の工夫をして参りました。
この度、私たちのこれまでの経験や実践や学びが少しでも役に立てばと、あれこれ詰め込み、連続講座のテキストとして、2018年版「発達障害の子どものための 心を育て 生きる力をつける 個別課題学習」を製本いたしました。
◆前書きから転載
 私の息子には自閉症という発達障害があります。その子育てには知識だけでなく、観察力、洞察力、実践力、諦めないで継続して取り組む意志の強さ、健康が必要でした。誰にでもできるような子育てではありませんでした。困難を極めました。

 1994年 高橋知惠子先生と二人で開設したトモニ療育センターは、困り果て疲れ切って希望を失いかけている瀕死の母親たちを何とか救いたくて、共に生きていこうと決意してスタートしたのでした。

 無知は不幸である。無知であっては幸せにも豊かにも生きていけない。母親たちが、知識ある愛をもって、適切に行き届いて、楽しみながら喜びながら子育てできるようにと、今も変わらぬ熱情と祈りを込めて、母親のための勉強会や個人セッションを通して、母子と共に歩んでいます。

 認知機能の障害があり、コミュニケーションがとりにくく、学習態度が整わない自閉症のこどもには、なかなか必要な教育が取り組めていません。勉強を嫌がり、泣いて拒否する子どもに向き合うには、その子を救いたいと願う強い念が必要です。母親にはその念があります。

 仮説から多くの罪深い療育がなされた歴史があります。トモニ療育センターでは、既存のあらゆる療育法から学びつつも仮説に惑わされないで、臨床を重んじています。重度の子どもの解りづらさから生まれた教材と学習方法によって、どの子も安心して前向きに喜んで学んでいます。生活していくために必要な数字100並べとタイル算の課題学習は、私たちと子どもとの「こころの懸け橋」にもなっています。それは家庭では母と子の「こころの懸け橋」となり、施設では支援員と利用者の「こころの懸け橋」となって、信頼して希望をもって共に生きる喜びと豊かさとなっています。

 想像力が弱い高機能自閉症の子どもは高学年になると算数の学習についていけず、苦しむ子どもも出てきますが、トモニ療育センターのタイル算による掛け算、割り算、分数、小数、割合、比例、面積、体積、図形の指導は、具体的で、算数の理論と面白さを実感させ、豊かな日常生活へと導いていけています。様々な箱を製図して作品にすることで、幾何学の理解を深め、手も磨かれています。また、算数は料理に活かされ、家族からも感謝され、いきいきと喜びをもって家庭生活を送っています。家庭で役立つ存在となっている人には就労の夢もひろがっています。

 この指導法は、自閉症スペクトラム児にだけでなく、高度難聴児、きょうだい児(幼児)、施設で暮らしている自閉症の人達にも理解でき、日々の生活に役立っています。
 今回の2018年版は、連続講座のための講義・講演資料として作りました。基礎学習の部分に、大切だと思う個所をどんどん膨らませ、写真やカラーの図もふんだんに取り入れて、イメージしやすいようにしました。母親たちだけでなく、学校の先生、幼稚園・保育園の先生、療育施設や入所施設の支援員の方々など、様々な立場の方々に役立てていただきたけたら、嬉しく思います。

2018年6月
トモニ療育センター
河島淳子
◆あとがきから転載

 学生時代に「自閉症」の子どもに出会って以来、50年の月日が経ちました。今考えると本当に無知で、自閉症は「情緒障害」の子どもたちだと思っておりました。

 1992年11月、河島淳子先生の講演があり、子どもたちの問題行動やパニックは生半可な認知によるものだという言葉に衝撃を受けました。そして、先生の「無知は罪である」という言葉は、当時「プレイセラピー」という名の下に子守をしていただけの自分を恥じました。「知的な面だけでなく、身体の使い方、発声の仕方、あらゆるところにわかりづらさ、悟りづらさ、コツの掴みにくさがある」というお話は私の出会った自閉症の子ども達を思い浮かべて納得しました。私たちと同じだ!彼らは決してよその星の子ども達ではない!"認知の障害"を持っているけれども、方針を持って適切に療育することで発達していけるのだと思いました。自閉症の息子さんが縫われたジーンのズボンを見せてくださりながら、「作図を書いて仕立てられるようになったのは、"3個"が分かるのに4年もかかった子どもに教育してきた成果なのです」、「最高の教育こそが自閉症の子どもとその家族を救う」と語られました。また、タイル算で算数指導をし、療育の土台に山歩きをしたことを伺い、河島先生の下で学びたいと思いました。実は、高校時代に水道方式の算数を学び、大学時代はワンゲルで山を歩いていたので、先生の素晴らしい療育との共通項を見いだして嬉しかったのです。そして、お願いして、当時母親のために開催されていた勉強会に参加させていただくようになりました。

 1994年6月、トモニ療育センターを開設された河島先生の指導の下に自閉症の子どもたちに向き合ってきました。いつも緻密な観察と深い洞察で子どもたちを把握し共感を持って理解すること、教材や指導に工夫をして、心の育ちに気を配って教育していくことで、子どもたちは逞しく、心豊かに育っていくと実感するようになりました。

 自閉症の子どもに魅せられて療育に取り組んできて25年目となります。小さい頃は、大泣きしたり、喚いたり、大騒ぎしたり、大暴れしていた子ども達が、今も挑戦を続けながら、好ましい青年たちに育ってきているのを見ると、喜びが溢れます。

 家庭療育に取り組み始めた頃は、子どもに振り回されて大変だった母親のどの方も、知識を得て方針を持った適切な育児と教育ができるようになり、どの子も家族や周りの人達と共に幸せに生きていけるように育ってきています。家族の「重荷」はいつしか「宝物」となってきています。

 発達障害のある子どもたちの育児と教育に携われたことによって、私はいつも多くのことを学ばせてもらい、励まされてきました。

 2012年版の「自閉症スペクトラム児のための 心を育てる 育児と教育」を出版以後も、教材や指導の工夫を日々重ねてきましたが、このたび個別課題学習の取り組み内容を充実させて2018年度版を出版することになりました。まだまだ未完成品ですが、多くの発達障害の子どもたちの育児と教育の実践に役立つものと願って作りました。6月初めに、出版された"発達が気になる子の「できた!」が増えるトレーニング"(翔泳社)と併せてお読みいただくと、よりお役に立てると確信しております。

 今、改めて「どんなに障害が重くても学んでいける!未学習のまま成人させてはならない」と強く思います。子どもたちの可能性に期待し、挑戦し続けて参ります。


心からの感謝をこめて
2018年6月8日
トモニ療育センター
高橋知惠子
(2)実践報告集「ともに」

発達障害児(主として自閉症)家庭療育の実践報告集。 本書は当センターで療育指導をしております親子の1年に亘る実践記録を中心に、家庭内の出来事、精神面の起伏などをレポート形式にまとめたものを私どもが監修いたしたものです。

障害のある子どもを深く見つめ、希望を持って、たゆまず日々療育を続けている親たちのレポートです。何をどうすればよいのか具体的にわからず子育てに悩んでいらっしゃる多くの親御さんや療育の実践に取り組んでおられる先生方のお役に立つことを願い、レポート提出者の了承を得て公にしたものです。本当に役立つようにと心をこめて作りました。

@「ともに5号」(1998年6月〜1999年5月)

4歳5カ月から14歳までの実践報告集。

「第12回自閉症の理解を求めて」講演会での河島の講演講演「自閉症児を育てる」(1999年8月3日)

「自閉症児の偏食について」も掲載しています。

674頁(3500円→2000円)

A「ともに4号」(1997年6月〜1998年5月)

「ともに4号」は、河島の講演「療育者として」(1996年6月・広島)を含む531頁で、更に充実した内容のものとなったと自負しております。

(3000円→1500円)

B「ともに3号」(1996年6月〜1997年5月)

2歳2カ月の幼児から高校1年生までの実践報告集。

「外来セッション報告」「自閉症児の算数指導」を含む536頁です。

(3000円→1500円)
C 「ともに15号」問題行動編

D 「ともに16号」(1995年〜2009年8月)就職を可能にした育児と教育  430頁
2010年6月30日に製本しました。
ご希望の方は下記の要領でお申し込みください。

申込書に必要事項(住所、氏名、電話・FAX.番号、冊数、金額)をご記入の上、Eメール(tomoni@mx81.tiki.ne.jp)、FAX、郵送でお申し込みください。

代金は、郵便振り込みにて後払いとなります。本がお手元に届き次第、1週間以内に送料を加算の上、代金をお振り込みください。

★その他、「精神科医の子育て論」 新潮選書(服部祥子著)に、河島淳子の子育てが詳しく紹介されています。お読みになりたい方は書店でお求めください。

尚、当センターでも他の本と共に郵送できます。
 題 名 単価(税込) 申し込み冊数   金 額   摘 要 ページ数
(1) 2018年版講義・講演資料集
 「発達障害の子どものための
  心を育て生きる力をつける 個別課題学習」
5000円/冊 *4割引の3,000円にて
 おわけします
381 
(2) 実践報告集「ともに5号」トモニ療育センター、
   2001年
3500円/冊 *2,000円にて
 おわけします
 
(3) 実践報告集「ともに4号」トモニ療育センター、
   1998年
3000円/冊 *1,500円にて
 おわけします
 
(4) 実践報告集「ともに3号」トモニ療育センター、
   1997年
3000円/冊 *1,500円にて
 おわけします
 
(5) 実践報告集「ともに15号 その1」
 問題行動編 トモニ療育センター
1000円/冊   112 
(6) 実践報告集「ともに16号
  就職を可能にした育児と教育 渡部房子
2500円/冊   430 
(7) 精神科医の子育て論  新潮選書(服部祥子著) 1100円/冊 *在庫無し!   
(8) 自閉症児の育児と教育
  −自閉症の認知特性と幼児期からの取り組み−
  2006年10月26日 旭川講演録
500円/冊    
申込者氏名  
 
住所  
TEl.  
Fax.  
申込先 トモニ療育センター
〒792-0856
新居浜市船木甲741−4
上記項目を記載の上、お申し込み下さい。
本の申し込み

トモニ療育センター
〒792-0856 新居浜市船木甲741-4

Tel.0897-44-6896  Fax.0897-44-6895

e-mail : tomoni@mx81.tiki.ne.jp         
ホームページ:http://ww81.tiki.ne.jp/~tomoni/
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