臓器別効果


[皮膚への効果]
温泉浴により皮膚角質の古い細胞が剥離されます。特にアルカリ泉の場合は角質上層部を溶かす働きが強いです。上皮を覆っていた垢が溶け出すことによって汗の出口を塞いでいた分泌物は取り除かれ、発汗は円滑になり温泉浴後のすがすがしさを感じます。皮膚血行が促されて代謝が促進されると、角質層の下層から若い細胞が増殖して古い細胞にとって代わり、皮膚はリフレッシュされます。

[心臓・肺への効果]
入浴時には下半身に静水圧がかかるため、心臓への血液の還流が促されます。全身浴で首まで入った場合、胸にも水圧がかかり、心臓の負担を増すことになります。特に心臓に病気のある方やお年寄りは注意が必要です。この場合横隔膜下まで入る半身浴をすると、下半身から心臓への血液の還流を助け、全身の血液循環が促進されます。

[腎臓への効果]
温泉は温熱効果によって体内の血液循環を促し、心拍出量増加による腎血流増加、利尿ホルモンの産生促進などによって著しい利尿効果を発揮します。この尿生成の増加は、組織に溜まった疲労物質などの代謝産物をより速やかに体外に運び出すことになります。

[胃への効果]
40度以上の入浴は交感神経を刺激して消化管機能を抑制し、胃液分泌が抑制されるため、胃酸過多や胃潰瘍の人に適します。34度未満では胃液分泌を刺激するので、低酸、無酸傾向の人には低温浴や冷泉浴が適します。

[血圧への効果]
40度以上の入浴は交感神経を刺激し血管収縮を起こし血圧の上昇を引き起こします。温泉に浸かっていると体が温められ血管が拡張し血圧は低下傾向を示します。この際、静水圧が下半身にかかってくるので強い血圧低下は起こりません。出浴時にはこの静水圧がなくなるので心臓への血液還流が減少し、心拍数も一気に減少するので全身の血圧は低下します。

[血液への効果]
温泉浴では皮下を流れる血液が全身を巡って種々の臓器を温めます。体が温められると発汗や呼吸増加などで熱の放散が行われ、その結果、血液中の水分が減少して血液の濃縮が起こってきます。42度の全身浴は強い血液粘度上昇を起こすが、半身浴では上昇は軽いです。38度では全身浴でも上昇はなく、逆に低下がみられます。

[免疫的効果]
人の体は生まれながらにして免疫能を持っていますが、温泉の連続浴や転地効果の脱ストレスなどにより種々の抵抗力を増強させ免疫能を高める働きがあります。

[内分泌への効果]
温泉に入ると、それぞれの内分泌腺は温熱で刺激され、一過性にホルモンを血中に放出します。温泉の連続浴を2、3週間反復継続すると、非特異的変調作用からホルモンの乱れが調整され正常パターンに修復されてきます。

[脳・神経系への効果]
温泉浴後には下垂体から分泌されるベータ・エンドルフィンというホルモンがみられ、壮快感や恍惚感に浸ることができます。2、3週間の連続浴によりノルアドレナリン濃度低下がみられ脱ストレス作用が表れます。

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