湯温別作用


温泉浴の入浴温度によって体に種々の変化が起こってきます。それは温熱刺激による自律神経・内分泌系の反応の違いによるものです。

[超高温浴]47~48度
草津温泉の「時間湯」(1回あたり3分)が有名ですが非特異的変調効果をねらった入浴法です。

[高温浴]43~45度
体に対して刺激的に働き自律神経のうち交感神経を緊張させます。精神、神経を高ぶらせ心臓の拍動を増加させ血圧を上昇させますが胃液分泌は抑制します。連続浴の場合は胃液の過酸状態では酸度を低下させ低酸状態では酸度を上げる収れん効果をもたらすことが知られています。

[普通温浴]38~42度
家庭で一般的に行われている入浴温度ですが、温泉の場合は同じ温度であっても体を温める働きが著しいことが認められています。適度な発汗と皮膚洗浄化作用により浴後に爽快感があります。

[微温浴]34~37度
体に対して鎮静的に働き精神、神経系の興奮を抑えることからリラックスする目的で用いられます。自律神経のうち副交感神経を刺激するので脈拍数を落とし血圧も低下させますが胃液分泌は促進する効果がみられます。いわゆる不感湯温ですが、夏は高く冬は低くと同じ人でも季節変動によりその温度は異なります。

[冷浴]20~33度
脈拍数は減少します。血圧は入浴時に一過性に上昇し入浴中は低下し浴後また一過性の上昇を示します。運動浴や遊浴に利用されます。

[超冷浴]20度以下
皮膚の動脈吻合は閉鎖され血流は抑制され皮膚は保温態勢をとります。高温浴と併用して温冷交代浴を行う際にも利用されます。

[温冷交代浴]
環境の温度変化に体が耐えられるよう積極的に訓練する目的で3分程度の入浴を温水(38度以上)と冷水(25度以下)で交互に入浴を行います。最初は我慢できる温度から始め徐々に温度差を広げて行きます。

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