ホルモン分泌の正調


温泉には各種ホルモンの分泌刺激や正調作用があるとされ、そのメカニズムとしては、温泉地への転地効果、温泉による非特異的変調作用の生体刺激効果によるものと言われています。

ストレスの多い日常生活から優れた自然環境の温泉地に転地することで、新たな環境下に適応しようと神経系と内分泌系の活動が起こり約3週間程度かけて適応して行き、その結果、神経系や内分泌系も再調整されて行きます。

また、連続浴による適度な温熱刺激の反復は各種ホルモンの分泌を促進します。

日常生活から離れて気象環境の異なった場所に行くことで、間脳、脳下垂体、副腎系が刺激され、各種ホルモンの放出が盛んになり、慢性疲労や病的状態を健康状態に整える効果が温泉入浴に認められる。(認定温泉医 植田理彦)

温泉に入ると内分泌腺が温熱で刺激され、副腎皮質ホルモンであるコーチゾル、脳下垂体ホルモンであるプロラクチン、性腺ホルモンであるテストステロンやエストロジェン等は入浴開始後60分ぐらいにピークとなる一過性の血中への放出増加がみられる。温泉療法にはホルモンの分泌刺激が期待できる。(群馬大学医学部付属病院草津分院)

血中コーチゾルは温泉連続浴開始より7、14、21、28日後と7日周期の変動を示しながら正常化していく。(北海道大学医学部付属病院登別分院)

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