by Shion Sakura


「そんなこと、ないと思いますけど・・・」

恋は実ることはないのかもしれない、という柚木に、

彼女はしばらく目をぱちくりさせた後、「そんな風に考えたこともない」といった様子でそう答えた。

 

「きっと叶いますよ、先輩の恋も」

「先輩が本当に心から好きになる人はきっと、先輩を好きになります」

 

彼女の言葉は―――

まるで、魔法。

 

「じゃあさ、」

「もし俺がお前を好きだといったら、お前も俺を好きになる?」

 

そう返してしまったのは。

無邪気に笑う彼女に、いつものように意地悪したくなったから?

 

「へっ・・・」

 

「冗談だよ」

 

返答(こたえ)を聞くには、まだ早い気がして。

我ながらタチの悪い冗談だ、と柚木は思う。

 

「あ・・・あは、あははははっ、そ、そーですよね〜」

「そんなこと、あるわけないですよね!」

 

こうも全否定されてしまうと、それはそれで腹が立つけれど。

 

「さぁ、どうだろうな」

 

最後の曲は、決まった。

恋の行方は―――お前次第。

 

Fin.

 



***アトガキ***
短いです。
なんかこう、長々長々と書こうと思えばいくらでも書けるんですけど
説明くさいのもどーかと思って・・・削ったら、とんでもなく短く・・・(ごにょごにょ)

無自覚とゆーか無意識とゆーか、うちの主人公、たぶん柚木さんのこと「好き」ではないです。
「好き」よりちょっとだけ深い、かな。
4-D「最後に演奏する曲」の中を想定したお話ですが
こーゆー会話があれば、鈍感主人公も少しだけ柚木さんを意識するよーになるんじゃないかと思いまして(爆)

タイトルは後づけです。
6月1日の誕生花に「メイドンブラッシュ・ローズ」という花がありまして
その花言葉は「あなたが好きだといってくれれば、私もあなたを好きになるわ」だそーで! >> 参照先はこちら
いくらなんでもそれはないだろう、と思いながらも、なんとなくイメージで。
うちの主人公は、柚木さんに対してンなこと露ほども思ってませんから、念のため(苦笑)




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