思うようにいかないから想うことができる

たとえばもっと知りたくて

彷徨うこころを見失っても

想いは果てしなく流されていくよどこまでも

死んでしまったんだと思ったら

諦めよりも悲しみよりもなぜか

もう探さなくていいことに安堵した

あなたは風だったから流れてしまう

遠い所にいけばいい何処までも遠く

見えない感じない何も聞こえない

さようなら さようなら さようなら

どうして?っていつも思う

それはなぜ?よりも痛い

答えを聞けないまま季節が

あんなにあの人がいた夏が

ただ忍び寄る秋の気配に

流されていくのがこわい

どうして?って訊けない

あなたのいない秋が痛い

つらぬいて欲しい

わたしがわたしを見失うくらい

あなたはあなたを見失って

まっすぐにただわたしを見ていて

いつまでたってもこころが埋まらない

いったい何をなくしてしまったのかわからない

あなたがいなくなった・・ただそれだけなのに






詩織の部屋へ

こぼれてしまった言葉たち

2002年夏から秋