ぴんとはりつめたとうめいのいと
そこにあるそんざいというなのわたし

風さえも雨さえもくぐり抜けていく
見て 呼んで 触れてと叫び声を
あげることもせずに繋がれている
どこまでも果てしない彼方の空へ

風はただ揺さぶり続けている
雨はただとめどなく涙を流して

あこがれてもいいのだろうか空に
血のような吐息をもらして空を
ここにいる沈黙の姿できみを想う
無謀な夢を追い続けてきみを

わたしは風にだってなれる
のかもしれない爽やかな心に感謝して

わたしは雨にだってなれる
のかもしれない乾いた心を潤しながら

いる いる いる
ぴんとはりつめたそらにある
わたしはとうめいのいと

きれるものならきってごらんなさい
そこにあるそんざいというなのいのちを




そんざい
2003/08/03
詩織の部屋へ