咲き乱れる桜の花を
目にも止めず 過ごしてきた
こんな世界だから よそ見してたら
前を見ることすら忘れそうで

ずっと前だけ向いて走ってきた
教室もグラウンドも 小さく小さく見えた
でも目の前 3年目の桜の木
大きくて 大きくて

自分が小さく思えたとき 
周りの全てが大きく見えた
強がって 意地はって 涙さえこらえてきた
なのに今 今涙が溢れてくる

そんな時 そっと肩を組む仲間
思い出がこみ上げてきて
涙止まらないのに 不意に笑顔こぼれる

共に過ごした仲間達 ようやく一つになったのに
足早に歩いてきた 僕らには早すぎた3年間

桜舞い 笑顔舞い
この瞬間を共に祝う
寂しいけれど 切ないけれど
僕らの絆切れないから

涙枯れ 桜枯れ
この瞬間が流されても
また再び 出会えるように祈り
桜に刻む 傷一つ
桜に刻む 絆永遠に




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桜の歌
やすし