風の音をききながら大きくなった
激しい雨に打たれながら強くなった

ざわざわと草たちの声が
どうしようもなく遠くて
さびしくてうなだれる日も

けれども私は枯れないでいる
ひっそりとここにいて
誰を待つこともしないで

折れた日の悲しみの空の色よりも
抱き起こし支えてくれた土を想う

永遠は望むものではない
ただ精一杯ここで咲く
ひっそりと咲いて生きる

そしてここで種をまく
大きくなあれ強くなあれと願いながら





咲く
2003/05/30
詩織の部屋へ