それが、初めて経験するきっかけの言葉だった
それまでに何回か失敗していた
初めて感じた異性の感触

あれから何回、抱いて抱かれたのだろう
手を伸ばして、腕を回して、つかんだもの
つかもうとしたものは、なんだったんだろう

いくら胸に耳をあてても、心の声は聞こえず
いくら瞳を覗いてみても、真の表情は見えず

同じ枕を使っていても
同じ部屋にいても
同じ家にいても


そして今、独りで部屋に居る
でも、私の心は、電子の言葉に抱かれている





抱いてみる?

haze
投稿詩の部屋へ