雨音

言えない言葉をかき消すように

雨音がわたしを打ち始める

痛い激しい狂おしい

消してもっと流して

わたしの口を塞いで欲しい

これ以上素直になれないように

流されたい海になりたい

遠く

こころが遠いところに行きたいという

それがどこなのかわからないから

少し迷い少し苦しく少し辛い

抱いてあげたくてもそんなふうに

素直じゃないなら何もなすすべがない

行きたければ行きなさい

帰って来れなくても知らないから・・

泣いても知らない

もうおまえの涙にはうんざりさ・・

遠く遠く・・いったいおまえは

何を探しに行くというのだ

空腹

おなかいっぱい笑顔を食べたい

買えないから

ください。。。。。。。。。。。。

ん?

酔っ払ってこのような

オソロシイ詩を書いてしまう

自分がオソロシイ・・・

愛しい

こんなふうにこころが抱かれることを

思っちゃいけない望んじゃいけない

そう思っていたけれど・・・・・

震えがとまらない 涙がとまらない

生きていてよかった

歩いていてよかった

立ち止まって抱いてもいいよね

ぎゅっと抱きしめていいよね

このせつなさを名づけるなら

ただ愛しいと名づけて欲しい

半分の月

ほらもう少しと月が笑う

笑わないでと口を尖らせたら

みかんみたいな色をして

ごめんねと月があやまる

濃紺のシーツを広げ

夜がささやき夜は企む

抱きしめたくてたまらない

でもそれは半分だけ

ほらこっちだよと月が笑う

みかん色のくちびるを

今にきっと塞いであげる

半分だけ好きでいたい

半分だけ愛されてみたい

やすらぎ

こころが眠る

すべての葛藤を封じ込めて

こころが寝息をたてる

すやすや すやすや

苦しいと思ってはいけない

泣きたいと叫んではいけない

すやすや すやすや

ほら・・こんなにやすらかに

あなたは眠ることができる

サタデーナイト

ちっぽけな悩みだった

くだらない悩みだった

考えなければいいことを

どうして考え続けてきたのだろう

ぴぴぴぴぴ・・・・・・

発信音が胸に飛び込んでくる

イイカゲンニシロモウイイダロ

やっと光が見えてきた

まるでこの夜空で一番輝いている

あのオレンジ色した星のように

見つけたら小さな叫び声をあげる

あっ!あれが勇気だ!

あっ!あれが未来だ!

やっと見つけたんだよ

夜のつぶやき

わけのわからないものが・・私を襲ってきた

逃げたくても逃げられない・・金縛りみたいに

私を動けなくしている 私をどうしようというのだ

殺すなら早く殺せ!殺さないなら死んでやる!

消えてしまいたい もうなにも見たくない

触らないでお願い!私をひとりにして!

無性に海に逢いたい・・波の音を聞きたい

ごめん・・今夜は・・どうかしている

朝のつぶやき

ばかだな・・

なんとなく私はわたしに指をさして

おまえあほか!とつぶやいている

どこがばかなのか・・

よくわからないから

たぶんばかなんだろうな・・

もっとおりこうさんに

なりたい!

S・O・S

後の正面だあれ?

そんなふうにあのひとが

助けに来てくれたらいいな・・

抱擁

どうしたの?

なにがあったの?

そんなふうに抱かれて

髪を撫でられて眠りたい

とくとくとくとく

あなたの心臓の音が

わたしの命になるように

とくとくとくとく

流れて流されて眠りたい


日曜日

からだが壊れそうだ

こころが壊れそうだ

ばらばらになってしまいそう

無理して笑うことはない

じゃあ・・泣いてもいいのかな?

土曜日

少しだけおんなになる

ただ少しむなしく

ただ少しやるせない

おんなだから

しょうがない

おんなだから

さびしくてたまらない

金曜日

雨の音で目覚めた朝

また一日が始まる

ほっとしたいなと思う

いいことないかなと思う

手の届かないものに

手を伸ばして

その手で握手したいな

その手で指きりげんまん

できたらいいな

安眠

どうか眠らせてください

夢などみなくてもいいのです

ただ何も考えずに夜を埋めたい

明日の朝目覚めたら。。。。

生きていますように!

そこんとこヨロシク!

丑三つ時に起こしたら。。。

許しません!

眠る眠れば眠る時。。。

私の寝顔をあなたに贈ります

死にたいと思っていた

弱く脆く情けなく悲しく

すべてを消してしまいたいと

思った決めただから走った

冷たくて凍えそうな海で

何度も後を振り向いた

死ねないから待って呼んだ

早く来てお願い早く・・・

抱きしめられて泣きじゃくり

助けれた命がこんなに

まだ生きている感じてる

ひとは自ら死んではいけない

まして誰にも殺されてはいけない


ゴール!

やっと着いたかも

ちょっと疲れたかも

かなり休みたいかも

とてものどが渇いたかも

ここで倒れるかも

ここで泣くかも

ここで叫ぶかも

だからぎゅっとして

だから優しくして

だから怒らないで

笑顔をください。。。

ダッシュ!

振り切って乗り越えて走って

風になってしまうのだ

ゴール目前

走れ走れ風

今輝かなくちゃ

今跳ばなくちゃ

ほら!最後のハードル!

だいじょうぶちゃんと

跳べるよ風

浮上

少しだけ軽い

嘘みたいに軽い

痩せたのかしら?

ちゃんと食べてる?

浮いちゃえ飛んじゃえ

空のかなた

ちゃんと食べてるよ!

おなかいっぱい夢を

ありがとう。。。。

質問

なんでもないことを悲しいと思い

泣かなくちゃって思っているのが悲しい

だから

笑わなくちゃって思っているのが嬉しくて

なんでもないことを嬉しいと思う

それは

とても

いいこと?






2001年9月の詩

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