ふんぎりをつけようと一歩踏み出せど嗚呼どこまで行っても夏の空
きみの空ぽっかり浮かぶせつなさに雲になりたい風になりたい
目を閉じて熱き夕陽の声を聴くもう何も言わないで夢なんて
燃え尽きてしまいそうな丘に立てばじりじりじりと恋焦げて燃ゆ
雨あがりふたつ並んだ星なれどあきらめるのはいともたやすく
髪を切る切れない想い束ねてはまたむなしさが切ってと叫ぶ
かりそめに満たす想いのひとならばくちびる噛んではないちもんめ
じゃあまたと明日の風も知らぬのに風鈴のごとく鳴り響くきみ





はないちもんめ
2004年 夏の終りに
詩織の部屋へ