中学時代ロックや歌謡曲は今の様にシンセサイザーや打ち込みの音楽は全くなかった頃、聞いた事もない音楽がラジカセから流れてきた。何だこの音楽はと思っていたら何日かして友人達と集まって遊んでいた時、一人がラジカセを持ってきて聞かせてくれた曲があのラジオの曲だった。これは誰と聞くと教えてくれた「イエローマジックオーケストラと言って楽器を使わず全部機械で音楽を演奏させているんだ!」凄いことが出来るだなと思い興味持った。そして、それまでオルガン党の僕もシンセサイザーも必要だと認識し始めた。しかし、今考えるとYMOは当時最先端のマイクロコンポーサーMC8と言う演奏を目的としたコンピューターを使用していた、これはシンセサイザーにつないだ時、8音ポリフォニックしか演奏させられなかった。だから機械的なフレーズだけを演奏させてほとんどが人の手で演奏されていた。また、使用していたシンセサイザーもアナログシンセサイザーが主で、現代の様にサンプリングした音を加工したシンセやデジタル(仮想)的なシンセではなく電圧で発信して音を出す、まさにそれ自体で音を出す、それからアナログシンセサイザーはチュニングや色々な箇所が安定してはいなかった。そのため、その揺れが味となる音でもあるのだが、その反面、極端に言うと今出ている同じ音が次には出ない楽器的要素があったと思う。ところが、現代のシンセはピアノやバイオリンなど本物の音とはかなり近い音が出るが、テープレコーダーと変わらない様な気がする。そして、アナログシンセはデジタルシンセとは違いパラメーターが全部つまみになってシンセサイザー上に出ているため、YMOの人たちはそのつまみをさわり音を変化させながら演奏していた。それ以上にYMOが素晴らしいと思ったのは音楽的センスだと感じた東洋の音楽とポップ、ロック、テクノ、また機械を使用し、世界に日本人ロッカーがアピールするにはベストだと思った。YMOは一流のミユージシャンが演奏(打ち込みではなく)し、レベルの高い音楽アレンジと新しい音楽を東洋を意識しながら作り出し、世界に飛び出したハイセンスなバンドだったと思う。
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